トロンとは何か?②

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【半減期の短いトロンが体に与える好影響】

トロンは非常に不安定な元素で、つねに壊変し続けており、その壊変課程でトロンA(ポロニウム216)、トロンB(鉛212)トロンC(ビスマス212)、トロンD(タリウム208)となりますが(数値は質量数)、これらは「トロン壊変物」といわれるものです。このうち放射線元素の半減期がいちばん長いものがB(鉛212)約10時間ですが、最初に1000個あったとしても、約10時間経てば500個、20時間で250個と半減を重ねて、60~70時間でゼロに近づいてしまいます。このようにトロンの放射能は寿命の短い放射性元素であり、体内に入っても3日経てば軽減してしまうわけで、体内に残って害を及ぼすことはありません。

 これがウランが壊変したラドンになると、ラジウムA(ポロニウム218)からラジウムG(ポロニウム210)まで壊変しますが、そのなかでラジウムE(鉛210)の放射性元素の半減期が22年、それから安定するラジウムH(鉛206)に壊変するまでは、その7倍の140年経たないと放射性元素はゼロになりません。トロンの優位性の第一番目にあげられるのがこの半減期の短さです。

 トロンは壊変を重ねながら、その過程でα線やβ線を放出しますが、この放射線は強力なイオン化作用(物質の活性作用)という機能があります。このため、トロンが皮膚や呼吸器などから体内に取り込まれると、全身の組織や器官に行きわたり、適度な生理的刺激作用を与えることになります。その結果、✨抗酸化機能や免疫調節機能を高め、抗炎症作用や血液・リンパ液などの循環を促進するなど体に好影響をもたらしてくれることになります✨

 人だけではなく、地球上の生物には自らの体内環境を一定に保つ防衛本能があります。これをホメオスタシス(恒常性)といいます。恒常性の保たれる範囲は、一般的に体温や血圧、体液の浸透性をはじめ、病原微生物やウイルスなど異物の排除、傷の修復など体の機能全般に及びます。人が病気になったときに健康な体に戻ろうとする働き、いわゆる自然治癒力も恒常性のひとつです。ホメオスタシスは低線量放射線のもつホルミシス効果によって、よりよく機能することがわかっています。

 ちなみにホルミシスとは、ある物質が高濃度あるいは大量に用いられる場合には有害であるのに、低濃度あるいは微量に用いれば、逆に有益な作用をもたらす現象を示す言葉です。

トロンとは何か?③へ続きます。

引用元:山本幸司著『末期がんでもまず10年 元気で共存できる条件』より